2025/12/07 00:00

皆さん、こんにちは!

今日はインドのヒマーチャル・プラデーシュ州、雄大な山々に囲まれたパールヴァティ渓谷(ParvatiValley)の奥深くにある、知る人ぞ知るパワースポット、マニカラン(Manikaran)についてのお話です。

ここはヒマラヤ水晶でおなじみの場所、というだけではありません。熱い温泉が湧き出し、そして二つの偉大な宗教の信仰が交差する、まさに奇跡の聖地なんです。

湧き上がる信仰と熱湯の謎

マニカランが特別なのは、何と言っても温泉の存在です。

周囲が雪に閉ざされることもあるヒマラヤの山中で、マニカランのパールヴァティ川のほとりでは常に熱湯が湧き出しています。この熱を利用して、なんと寺院ではご飯を炊いたり、パンを焼いたりしています。温泉に米を袋ごと沈めて調理する様子は、初めて見ると本当に驚きですよ!

そして、この聖地の中核を担っているのが、シーク教の総本山の一つ「グルドワラ・マニカラン・サヒブ」です。

シーク教とは?ヒンドゥー教との共存


「マニカランって、ヒンドゥー教の聖地じゃないの?」と思う方もいるかもしれません。実は、マニカランではヒンドゥー教の寺院とシーク教のグルドワラ(寺院)が隣り合って立っている、とても珍しい場所なんです。

ここでは、特にシーク教の存在感が非常に強いです。

シーク教が大切にする三つのこと


シーク教は、約500年前に誕生した独立した一神教です。彼らが最も大切にするのは、「すべての人間の平等」です。カースト制度を厳しく否定し、老若男女、誰に対しても開かれています。

グルドワラでは、訪れるすべての人に無料で食事を提供する「ランガル(Langar)」という素晴らしい習慣があります。巡礼者も観光客も、身分や宗教に関係なく、皆で床に座って同じ食事を分かち合います。この平等で温かい精神こそが、聖堂マニカラン・サヒブの魅力です。

初代のグル(導師)であるグル・ナーナク・デヴがこの地を訪れ、温泉を湧き出させたという伝説が残っており、シーク教徒にとってここは心の拠り所となっています。

自然のエネルギーを感じさせる聖地


マニカランを訪れると、その信仰の深さと、ヒマラヤの自然のエネルギーの両方に触れることができます。

もしインドを旅する機会があったら、ぜひこの「温泉と信仰の聖地」を訪れ、シーク教徒の温かいホスピタリティに触れてみてください。きっと、あなたの旅観が変わるはずですよ!