2025/12/22 15:55
「この金線、本物かな?」と気になったことはありませんか? キラキラと美しいルチルクォーツですが、実は鑑別現場ではプロの目だけでなく、いくつかの特殊な器具を使ってその正体を暴いています。
今回は、鑑別機関がルチルクォーツをチェックする際に使う本格的な器具たちをご紹介します。ブログを読んだ後は、お手持ちのルチルを見る目が変わるかもしれませんよ!

ルチルクォーツの鑑別で大切なのは、「中の針が本当にルチル(二酸化チタン)か?」そして「水晶自体は天然か?」を見極めることです。
1. 宝石顕微鏡(ほうせきけんびきょう)
もっとも基本的で、もっとも重要な器具です。 ルーペの何十倍という倍率で、石の内部(インクルージョン)をじっくり観察します。
ここをチェック!: ルチルクォーツの針は、よく見ると表面に縦筋が入っていたり、独特の金属光沢を持っています。また、針がクロスする根元に「ヘマタイト(黒い塊)」があるかどうかなど、人工物では再現しにくい「自然な成長の跡」を拡大して確認します。
2. 偏光器(へんこうき)
「水晶が天然か、あるいはガラスや合成品か」を一瞬で見分ける魔法の道具です。 上下に配置された2枚の偏光板の間に石を置き、光を透かして回転させます。
ここをチェック!: 天然水晶であれば、光の干渉によって明暗がチカチカと入れ替わる「異常消光」や、特有の光学模様が見られます。もしガラス模造品なら、ずっと真っ暗なままだったり、不自然な歪みが見えたりするので、すぐにバレてしまいます。
3. ラマン分光分析装置(ラマンぶんこうぶんこうそうち)
これはちょっとハイテクな大型機械です。石にレーザー光を当て、跳ね返ってきた光の散乱(ラマン散乱)を分析します。
ここをチェック!: 物質にはそれぞれ固有の「光の指紋」のような波形があります。これを測れば、中に入っている針が「ルチル」なのか、それともよく似た「トルマリン」や「アクチノライト」なのかが、グラフとしてハッキリ現れます。 最近人気の「プラチナルチル(ブルッカイト)」などの正確な特定にも、この装置が欠かせません。
まとめ:プロは「内側」を見ている
いかがでしたか? 鑑別師さんは、ただ「綺麗だな」と眺めているわけではなく、こうした器具を駆使して石の戸籍謄本を作るような作業をしています。
「ルチルクォーツ」という名前で売られていても、実は中身が別の鉱物だった……なんてことも稀にある天然石の世界。 しっかりとした鑑別済みのお品は、こうした科学的な裏付けがあるからこそ、安心して身につけることができるんですね。
当店で扱っているルチルクォーツも、こうした厳しいチェックをクリアした信頼できる原石から加工しています。 「この石の鑑別書が欲しい!」というご相談も承っておりますので、気になる方はお気軽にメッセージくださいね!
